本当に元取れる?「不動産投資」は価値あるか否か

一般的な考えでいうと、不動産は優れた投資対象です。特に、不動産の価値が時間の経過とともに上昇する場合、長期的にみると利益が生まれ、受動的な収入源になる可能性があります。お金を貯める戦略の一部となるかもしれません。

しかしながら、不動産投資を実際に始める前に、それに向けた十分な準備が必要でしょう。そもそも、不動産投資の世界に足を踏み入れるには、それなりの初期投資が要ります。というのも、一戸建てやマンション、土地を購入するとなると、建物代だけでなく、それなりの費用がかかってしまいますからね。また初期費用だけでなく、継続的に維持費もかかるようになります。長期にわたって賃借人が見つからない場合、収入が途絶える可能性も十分にあります。

資金計画を立てる

投資目的で不動産を購入するなら、税金や光熱費、維持費、修繕費など、メンテナンスにかかる費用を考慮しなければなりません。ほとんどの場合、メンテナンスや家賃の回収など、賃貸住宅の管理は、代行業者に任せてしまうほうが簡単です。もちろん余分にコストはかかりますが、住宅を第三者に貸すことは大変な作業ですので、自分にかかる負担を軽減するのに役立ちます。特に、本職が忙しくて不動産投資にさほど時間が割けない場合は、代行業者を利用するのがおすすめです。

賃貸物件の家賃は、せめて住宅管理にかかる費用やその他のコストをすべて支払えるような金額に設定しましょう。さらに、賃貸する最初の数ヶ月は、物件の修理費をまかなうために余分なお金を確保しておくべきです。また、損害保険に加入することも必要ですし、この保険料も家賃設定の際に考慮しましょう。さらに、予期せぬ請求や不測の事態に対処するためにも、修繕積立金を用意しておくといいかもしれません。

徹底的に調査する

将来的に売却することを前提に、不動産を購入する場合は、その物件の詳細をきちんと調査しましょう。

具体的には、購入したい物件の近くに新しい道路の建設が予定されていないか、それが資産価値にどのような影響を与えるかを調べます。抵当権の有無も確認しておきましょう。また、周りの地域が発展しているか、資産価値に影響を与えうる外的要因はあるかなど、物件の近隣エリアも比較対照するべきです。

このように入念に調査を行った後であれば、十分な情報に基づきながら、投資目的で購入するかどうか決断することができるはずです。ただし、どんな投資にもリスクはつきものですから、その点だけは念頭に置いておきましょう。投資によって利益を得られるかもしれませんが、反対に損失を被る可能性もあります。時を経て状況が変わり、価値が上昇すると予想していた地域が廃れてしまうこともありますし、その逆もありえます。

小さく始める

不動産投資家の中には、二世帯住宅や地下室のある物件を購入し、自分も住みながら一部の部屋を貸し出すことから投資を始める人もいます。これはプラスアルファの収入源を確保するには素晴らしい方法ですが、賃借人とひとつの物件をシェアすることになるので、将来的に問題が生じてしまう可能性もあります。

そこでおすすめしたいのが、まずは小さめの物件を購入し、他人に賃貸することです。これなら、大きなリスクを負わずに、不動産投資を始められます。

この場合、たとえ追加の家賃収入がなくても、本職の給料だけで毎月の住宅ローンの支払いをカバーでき、ゆとりを持って生活できるでしょう。